サイトマップ
header

遥かなる旅 ~一期一会~
第六章 : 一期一会



目覚まし代わりの携帯が朝の7:00を告げた。
いつもは寝起きの悪い私だが、今日ばかりは自然に心地よい目覚めだった。
起きたのはよいが、いつもの朝と違って、無性に時間の経つのが遅い。
荷物をまとめ、チェックアウトの準備もできたので、近くを散歩してみる。
空は少し曇った感じだか、時より晴れ間も見える。

集合時間にはちょっと早いが、待ち合わせ場所に行くと、すでに何台かのエスクードが止まっていた。
その一番端に見たことのあるグランドが…Mr.ZUICOさんだ。
Mr.ZUICOさんの隣に私のグランドを停めて、挨拶を交わす。

「はじめまして、Cyber-Kです」
「はじめまして、Mr.ZUICOです」
「いや~、雑誌ではどうも…」

などと初対面なのかどうか解らない挨拶となった(笑)。
一見ノーマルのように思えるそのグランドは随所にモデファイされており、
挨拶なんてそこそこに(おい)見学が始まった。
光り輝くメッキアルミになんといってもワンオフで作られたマフラー。
スポーティーに仕上げられたグランドはとてもバランスが取れていた。
その後、ぞくぞくと同じ車が集まってくるその様は今までに経験のない光景であり、
ワクワクしてとても気分がよかった。
そんな中、一度この目で見たかったグランド4インチアップのニカちんさんがやってきた。
マッドタイヤの「ゴゴゴゴゴ…」(←なんか違うぞ)という音はみんなの「おおぉー!」という声に消されていた。
全く別の車種とも思えるグランドの4インチアップはここにいるみんなの目を完全に奪ったようだ。
devilockさんなんて、グリルを取っ払い、バグガード装着、とまた違ったワイルドさを漂わせていた。

 

同じ型式のグランドが4台集まっても1台として同じものがない。
アフターパーツが色々あるなら話はわかるけど、それが皆無に近いグランドという車でそれぞれが”似た感じ”さえも思わせない…。
”目の保養”という域を遥かに超えた感があった。

 

「みんなー、いすとテーブル用意して!」
「はーい!」

シンさんの一声でカレー大会が始まった。
E-actという文字とエスクの絵が刺繍されたエプロンを纏ったシンさんの姿はまさしく某カレーのCMに出てくる俳優のようで「カッコよく、やさしいパパ」だった。
そんなお父さんの愛情に包まれている若菜ちゃん、本当に幸せそうだった。

さて、カレーのお味はというと、これまた”美味しい”。
作り方は聞いてないのだが、ただ煮込んだだけではなさそうだ。
秘伝の”スパイス”が食欲をそそる。
そして”勇者のハヤシ”、と何だかとても強そうな名前のハヤシライスだが、なんでも味見をしていないので最初に食べる人が”勇者”だとか…。
これもまた深い味わいで、何回でも勇者になりたい…そう思った。

「おかわり、かまいませんか?」
「どうぞ!」

あまりにものおいしさに、まだ来てない方のことなんて考えもせず(失礼)、おかわりを要求する始末。
”つくばーど in 岩間”でじっくり熟成され続けるその味は、これからも更なる深みを増していく…。

カレーも食べ終わり、お腹がマッタリしたところで、車の”社会見学”に。
ここでは一台一台じっくり見てまわる方もいれば、興味がある車を見つけ、試乗する方もいる。
はたまた、オーナーの談話に耳を傾け、質問する方も。
楽しみ方は色々だ。

私はというと、まず、ニカちんさんの4インチリフトアップされたグランドの試乗。
目線の高さの違いはもう述べるまでもないが、それよりマッテレの静かさに驚いた。
もしかするとマッテレ自体が静かなのではなく、エスクがラダーフレーム、その上4インチのブロックがマッテレの騒音を和らいでいたのか?と感じた。
更にマッテレなのに非常にハンドルが軽い。思わず切り過ぎてしまう程だった。
それと思った以上にロールが少なかったことにも驚いた。
次にMr.ZUICOさんのグランドを体験。
なんと言ってもワンオフで作られたマフラー。走行フィーリングが全く違った。
あの急な坂道を軽々登っていった力強さには感激だった。
ギアチェンジのタイミングがとてもよかった。マフラー音もスポーティーで快感。
マフラー一つで走りが大きく変わるということを感じたひと時であった。

 

 

今回ただ一つ悔いを残したのは私のグランドで”林道”を走らなかったこと。
前日、嵐田さんのらすかるに乗せていただき(もちろん助手席ね)、林道を走ったとき、明日私のグランドでも走ってみようと思っていたが、いざ、当日になるとすっかり忘れていた。
それだけではない。いろいろな方に聞きたいこともたくさん用意(?)していたが、ほとんど聞けずに終わってしまった。
あれだけの人数(←これ言い訳)、というよりも皆さんに出会えた事で自分が舞い上がっていたのかもしれない。
この先のつくばーど参加のいい口実になりそうだが、「ならばっ」といって容易に行けない悲しい現実。
こういうところでいつも”つめ”が甘い。

その後しばらく皆さんと談笑を続けていると、ある参加者が遅れをとってやってきた。
大阪発、今回のつくばーどが目的地ではなく、ある意味ここを補給地点とし、更に遥か北の下北半島まで自走するというminamiさんだ。
昨年minamiさんと香川で初めて出会い、それから関西、そして私の地元高知と、何度か(何度も?)お会いしている方だ。
大阪のminamiさん、高知の私がそれぞれの地元、もしくはその近辺で会うのは解る。
それが1000km近く離れた地で出会うというのは何だか、異様な感じだった。
愛宕山がそんなに遠い所ではないようにも思える程だ。
まぁ、それはともかく私でも随分長い距離を走ってきたというのに、minamiさんはそれを倍近く上回る距離を走るというのだから、驚かずにはいられないのだ。

”ほぼ”参加メンバーが揃い、まだ日が高いうちに集合写真を…
と、みんながレンズに注目してた時。
鮮烈な登場でやってきたのは、あっきいさん。
もちろん、初めてお会いした方だったが、ネットの印象そのものだった。
会話のノリ具合は関西に近いものがあって、とても楽しい。

 

 

そして今回、カイさんから参加者に素敵な団扇のプレゼント。
片面はカイさんの会社が制作している雑誌「Out Rider」仕様、もう片面にはつくばーどのキャッチコピー「遭うと労働-Out Road-」仕様。
カイさんは上司に黙って製作していたらしいのだが、ある日社長に見つかってしまったらしい。
しかし、怒られると思いきや、社長自ら団扇製作に加わったという。
「遭うと労働」とは”つくばーどに来た人はお客でもこき使われる”、という意味らしいが、ここでも「遭うと労働」が効力を発揮したのか否か…(失礼)。





そんなこんなで時刻は17:00近く。
楽しい時の時間が過ぎ去るのは早いものだ。
嵐田さんのつくばーど閉会宣言をもって、無事に終了…とその時。
向こうの山(ってどこだ?)の空が真っ黒くなり、突然の稲光と土砂降り。
雨に濡れない樹木の下から車を止めている位置までおよそ100m近く。
車まで走っていても、たかが100mが400mにも500mにも思える。
そして無事にグランドに乗り込み、嫁さんを乗せ、雨の雫でぼやけた窓越しに、皆さんに会釈をして愛宕山を後にした。

ここまでの道のりの長さに反比例するように、時間があっという間に過ぎたつくばーど。
思い残したことを数えてるとキリがないけど、ただ、ネットでは分からなかったことがたくさん感じとれた。
やはり、オフ会はいいことがたくさんある。
初めての方ばかりだと緊張するけど、終わってみればそれは”取り越し苦労”だ。

 



「いい出会い、いい経験、そしてまた次の再会がきっとある」
帰り際、つくばーどはそっと私たちに囁いた…。