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遥かなる旅 ~一期一会~
第二章 : 旅立ち



出発当日の8月4日、仕事のシフトは早出勤務だった。
いくら晩に出発といえども朝5:30出勤は少々嫌気が差していた。

昼過ぎに仕事が終わり、さぁ一寝入り…、
「 あれ?寝れない…眠たくないのかよ、俺の体は?」
いつも早出勤務なら帰ってきてからは”おやすみ3秒”のはず。
しかし、今日に限ってはどーもこーも寝れないので、気晴らしにオートビレッジを見てみる。
コンテンツの日記帳では嵐田さんが”テンション”というタイトルでつくばーどの準備の様子を書いていた。
今、自分が眠たくないのは(いい意味で)テンションが張り詰めてるからだよなぁ、と思いつつ、私の出発前の心境を日記に綴る…”緊張”というタイトルで(笑)。

奇しくもこの時点の天候は雨…いや豪雨だ。時に雷まで鳴る始末。
「やだなぁ」とテレビのリモコンに手をやり、ケーブルのお天気チャンネルに合わす。
「え゛っ??」
一瞬自分の目を疑った…。
「和歌山県南沖に発生した台風は…」
淡々とキャスターが台風情報を伝えていた。
「なに~っ、台風??うそでしょ?いつの間に…」
台風って普通、赤道付近など日本の遥か南で発生し、上陸するのに何日もかけるのが”筋”ってもんでしょう(って誰が決めたんだぁ)。
何もこんな時にすぐ間近で発生しなくても…。
つい先日、どデカイ台風が四国を上陸、バケツどころかプールの水をひっくり返したかのように、しかも何時間も雨を降らせていた。
おかげで県内各所の国道は土砂災害で寸断されたばかり。
しかし、今回高速道路だからといって安心はできない。
通行制限は?瀬戸大橋は?
不安材料はいっぱいだ。
JH(日本道路公団)のHPを見てみる。
今のところ通行止め等はないようだ。
台風情報は出発してからも目を離せない状況になってきた。
台風の進路予想と速度からいくと、何だか追いかけっこする感じになりそうだ。

そんなこんなで、結局一寝入りもできないまま、出発を迎えた。

 

8月4日23:00。
台風が近づきつつあるというのに雨はほとんど止んでいた。
そしてグランドのキーをひねり、一路関東までの道のりの交通安全を祈願した。
トリップメーターを「0」に戻し、今回の自走の長さを物語ってもらうことにしよう。
ナビが県外への入口とも言える高知インターを案内する。
この旅のために取り付けたと言っても過言ではないETCはもちろん正常に働き、高速入口のゲートを速やかに開けた。
本線に入るとアクセルを全開。
エンジン音、メーターが旅の始まりを告げるかのように乱舞し始めた。



雨は止んだとはいえ、各所に設けられた電光案内は
「雨 走行注意」。
しかし、一番の心配事である瀬戸大橋の状況が気になる。
しばらく走っていると瀬戸大橋より東に位置する明石大橋の通行止めの情報が入ってきた。
この時点で瀬戸大橋は大丈夫そうだ。
それでもこの先どんな状況になるのか分からないので更に気持ちアクセルに力を込める。
無事に瀬戸大橋入口を通過、橋の真ん中にある与島PAでしばし休憩。
日付は変わり夜中の2:00だというのにまだ眠気はこない。
22時間起きていることになる。それでもまだまだ行けそうな感じだ。

 

 

瀬戸大橋通過後、ある意味難関を突破でき、安堵していた。
しかし、それもつかの間。山陽道に入り、まずは大阪向けて走っているときだった。
ふと、電光案内に目をやると、通行止め”らしき”文字が読めた。
つまり、速度が速くて一瞬しか目を向けることができなかったので詳しく読めなかった。
どこの道路が通行止めかも分からないままだったが、それはすぐにナビのビーコンが伝えてくれた。

「この先の山陽道、通行止め」

図形表示だったが、そういう意味の案内。
更にこの先のジャンクションを北に折れ、
中国道に回れ、とも案内していた。
時間には余裕があるとはいえ、通行止めというのはかなりショックだった。


そして、ジャンクションを北に折れると、ビーコン情報とナビが連動していないのか、ナビの案内は「この先のインターを降り、再び山陽道に戻れ」と何回もリルートを繰り返した。
迂回路をとったためにナビの予定到着時刻が増加、何回ものリルート案内のうるささ、それに加え、眠気も手伝い、テンションは一気に下降。
この夜のうちに中部か東海方面まで到着しておきたかったが、中国道の最初の方でダウン。
SAで仮眠することに。
これにより当初の予定が大幅に狂ったのであった。
この時点ですでに4:00近くになっていた。