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2006年は本当に車をいじれなかった私。 それでも物欲だけは溜まる一方で…。 加工を前提として、2006年初頭、オークションで落としたV6 2500cc用のAPIOのマフラーといえば、未だに手付かずの状態だった。 というのも今まで自分の車を一緒に手伝ってくれた相棒ともいえる友人が今までの仕事を変え、香川に行ってしまった大きな要因だったりもする。 ならば、ということで業者に頼もうと思い、友人の整備士に色々当たってもらったところ、信頼できる人が出てきたので、その方にマフラーの加工をお願いすることにした。 その方と直接会う機会があり、グランドとオークションで落としたマフラーを前にして色々話を聞くと、
「APIOのマフラー加工は性能はあまり変わらないだろう…。ただ、音が高音になりそうだ」
とAPIOのマフラーを”目利き”した。さらに
「V6-2700だったら内径はφ60じゃなくてφ50で十分」
と、グランドに対してもこのような判断を下した。 それもそのはず、この方「SS 1/32マイル」というバイクの競技で2006年にワールドタイムをたたき出したマシンを作った方だったのだ。 バイクと車の違いはあるにせよ、一から、しかも速く走るためのだ、マシンを作れる知識と経験は、そのような判断を瞬時に下すことができるのだろう。 こんなすごい人が私と同じ町に住んでいたなんて…(汗)
「どうせ替えるならワンオフしてみては?やっぱり人と違う物がいいでしょ?」
…いつの間にか私自身も”目利き”されていた(爆) 話しているうちに私の性格も見抜かれていたようだ。 私的には低音が良かったので、物は試しでワンオフについても聞いてみた。 音は自由自在に操れて、デザインも好みで、性能もアップ(するといいなぁ 爆)させる…と。
ここまでマフラーの話だけで2時間ほど…。 素人の私にマフラーの基本の「キ」から説明していただき、よほど嫌になったのではないかと思ったが、こんな私に丁寧・親切にご教授してくださるほど、いい方であった。 そのときの私の心境…
「やっぱりカスタムの一番の醍醐味はマフラーだよなぁ」 「しかしAPIOにすれば人と同じになるしなぁ」 ↑2500用を加工する時点で同じじゃないって(笑) 「友達は香川に行ってしまったしなぁ」 「人に加工をしてもらったら”自作”とも言えないよなぁ」 「でもマフラー加工を自分でなんてちょっと怖いしなぁ」 「ワンオフだと音を低音にしてくれるのか…」 「デザインもインパクトあるものがいいなぁ」 「”世界一”と聞くと信頼性あるよなぁ」 「臨時収入も入ったしなぁ」 ←これが一番(爆) ・ ・ ・ ・ 「ワ、”ワンオフ”でお願いします…」(自爆) 今まで溜まっていた物欲に負け、ついにマフラーをワンオフしてもらうことに。
2007年4月。 APIOのマフラー加工計画から1年以上も経って、方向性は少し変わったけれどもようやく動き出した、グランドの新たな”最適化”。 製作過程も見せていただくことができた。
「デザインは?」
と聞かれ、砲弾2本出しをオーダー。 テールエンドの形や数で性能はそんなに変わらないので、これは好みが分かれるところ。 グランドに2本出しはイメージが沸かなかったが、存在感を出したいと思い、2本出しにした。 テールエンドにインナーサイレンサーをつけることによって、周波数を低くすることができるらしいので、そうしてもらった。 それとは逆に性能に直結するメインのタイコ内部は、形状はストレートで、そのパイプの構造は船舶の消音器を参考にしたという、ちょっと面白い試みだとか。 今まで車やバイクのマフラーを3桁単位の数作ってきたが、この構造で車のマフラーを製作するのは初めてだという。 そんなワクワク(ドキドキも?)の中、製作が進んでいく。 マフラーの製作は競技マシンを作る方たち数人で手掛けてくださり、皆さんプロ中のプロだ。 一つ一つの作業に職人魂を感じることができる。 といってもこの方たちは別に本業をそれぞれ持っており、仕事が終わった時間(もちろん夜間)と休日で次回参加レースのマシン作りや合間に私のマフラーを製作していた。 製作(もちろん車を預けた状態)は16日間に及んだが、逆に出来上がりの感動が何倍にも増幅したのは言うまでもない。
そして、ついにマフラーが完成、装着し、キーをひねる。 製作のリーダー自身が早く音を聞きたかったというこのマフラー。 V6特有のマフラー音が作業場に響き渡る。 望み通りの低音に私も絶句状態。感動以外何物でもない。ただただ、聞き入るばかり。 この世に一つしかないマフラー完成の瞬間だ。
エンドφ100が2本の存在感はバツグン。と言っても音のレベルは純正同等の数値を示した。 もちろん、車検はOKのお墨付き。自宅マンション駐車場にも気にせず入っていける。 左右2本出しにするとパイプ長の違いによって、それぞれの排圧が違ってくることがありがちだが、不思議なことにこれはテールエンドから立ち上る蒸気は同じであった。 これも作りがいいものでないと成せない業だという。
「自分の”作品”をみんなに使ってもらうことはとても嬉しい。だからこっちもいい物を作りたい。」
リーダーから発せられた”作品”という言葉が非常に心に残る。
で、走りのほうはストレートにしたことにより、抜けがよくなり、特にグランドの持病(おぃ)の高速域でストレスがなくなった。 同時にレスポンスもかなり改善された。 これにより好きな長旅が一段と楽しくなることだろう。 次はどこ行こうか…早くもそんな思いが頭を駆け巡る。
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